成人式や結婚式で着用する着物は、時間が経つとどうしても着くずれしやすくなってきます。
こちらでは、着物の着くずれを防ぐための立ち居振る舞い方をご紹介致します。

あごを軽く引き背筋はきちんと伸ばします。裾が乱れないよう上前を軽く押さえ、やや内股気味に歩くと美しく見えます。歩幅は普段より小さくし、つま先から、すり足気味に歩くように意識しましょう。バッグは片手で持ち、なるべく動かさないようにするとスマートな印象になります。大股でスタスタと歩くと着くずれの原因になるばかりか、裾がはだけて足首が見えてしまい、あまり印象が良くありません。

着物の裾と階段が触れないよう、右手で上前を少し持ち上げます。
正面を向くと裾を踏んで転びやすくなり、裾から足首が見えてしまうため注意します。やや斜めの体勢をとると、美しくスムーズに階段の上り下りができます。

車やタクシーを利用する際には、洋服の感覚で足から乗り込むと着くずれの原因になるため注意が必要です。右手で上前を軽く持ち上げ、腰からシートに座るように乗り込むようにすると、裾が乱れずに立ち居振る舞いも美しく見えます。また、帯の結びやお太鼓が崩れないようシートには浅く腰掛け、降りる際には両足を揃えてから地面に下すようにします。

振袖の場合、袖のたもとの中間をつまんで帯締めに挟み込みます。上前・下前・長襦袢・裾よけの順に裾を持ち上げ、片手でずり落ちないように一緒にまとめます。少しでも着くずれを防ぐために、なるべく和式よりも洋式のお手洗いを使用するようにしましょう。

地面や床に落とした物を拾ったり屈んだりする時は、袖が地面につかないように注意します。
振袖は片手で袖を揃えて持ち、上前を押さえながら体を少し斜めにして、ゆっくりと腰を落としましょう。